経営理念

2025.02.24

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経営理念やビジョンを創る思考プロセス

皆さん、こんんちは。フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。

 

2025年の経営方針を発表するにあたり、この半年ほど自社のMVV(ミッション、ビジョン、バリュー)を再構築し、きちんと頭と心を整理して改めて表現しました。

 

経営コンサルタントという職業柄、様々な知識をインプットし、それらを体形立ててアウトプットするのでMVVにおいてもどうしても知識からのアプローチになってしまいがちです。

 

例えば、大企業やベンチャー企業などの有名な経営理念をたくさん読んで、それを反映させてしまうやり方です。

 

しかし、MVVの構築は知識からのアプローチは絶対にしてはいけないことです。

 

MVVは経営者や創業者の深層心理から導かれるものであり、綺麗な言葉を並べるだけではうまく機能しません。

 

そこで、今回はMVVを考える上でのプロセスについてお話しさせていただきたいと思います。

 

まず、経営者のこれまでの人生観を以下の切り口で検討します。

 

幼少期

大きな出来事(ターニングポイント)

人格や価値観の形成

起業したキッカケ・タイミング(創業の精神)

経営をスタートしてから得た価値観

 

 

上記の流れを見てみると、経営者の生い立ちから今日に至るまでを言語化することから始まっています。

 

生きていく中で様々な出来事や環境に晒されて、独自の価値観を持った人格が出来上がりますが、この価値観や人格が会社経営に大きな影響を与えます。

 

また、MVVは創業する直前に策定していれば、スムーズに判断軸や目指すべき場所が明確になるというメリットはあるのですが、経営者にとっては創業後に得た価値観や経験も特別なことが多く、それが経営者自身の人格形成や経営スタンスにも反映されていますので、創業時に策定したMVVを私のようにあるタイミングで見直すことがあっても良いと思います。

 

このようにMVVは経営者自身の人生観と照り合わせて策定することと、価値観や人生観が変わった場合には、改めて見直す機会を設けるのが良いでしょう。

 

決して、耳障りの良い言葉を並べるのではなく、自分のこれまでの人生をストーリーとして言語化し、その中から重要と思う価値観やキーワードをMVVとしてまとめましょう。

 

いかがでしたか。

 

今回は経営理念やMVVなど経営の根幹に及ぶ概念を整理するための、思考プロセスをご紹介しました。

 

それではまた次回です。

2025.02.19

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経営方針を発表する

フラッグシップ経営代表の長尾です。

 

昨日、弊社の本社にて全社員参加の経営方針発表会を行いました。

この取り組みは5年ほど続けており、弊社の経営理念や年度方針、部署ごとの取り組みなどを発表する大事な行事です。

 

経営理念や経営哲学を書面で、言葉で、相手の顔を見て伝えることで一体感の醸成や社風の形成につながります。

 

多くの中小零細企業ではこのような取り組みを行っていませんが、会社の永続的な発展、組織力の向上には役員を含めて全社員が同じようなマインドで仕事に取り組むことは必須です。

 

むしろ、経営方針や考え方を共有せずに、会社を発展させ、安定した収益を出していこうと考える方が無理があります。

 

経営方針の発表は「した方が良い」ではなく「しなければならない」です。

 

とはいえ、自社で経営方針書を作成するのはなかなか難しいと思いますので、今回は弊社の経営方針書を少しご紹介させていただき、参考にしていたければと思います。

 

私は経営方針を複数のパートに分けて作成しています。

 

  • 創業の精神・経営理念
  • 会社概要(組織図、沿革、ビジネスモデルの説明など)
  • 前期の振り返り
  • 今期の方針(全社や部署別)
  • 普遍的なマインドやマニュアル

(慣れない間はここまでの項目はなくても良いと思います。)

 

弊社の経営方針書は約90ページありますが、その内の40ページが「普遍的なマインドやマニュアル」ですし、「創業の精神・経営理念」も基本的には変わりませんので30ページくらいを毎期ブラッシュアップしています。

 

また、ゼロから自分自身の言葉や感情で表現することもありますが、本で学んだこと、他社様で成功している事例をカスタマイズするなど、これまでの経験や知識の中から共感するフレーズや考え方を引用することも多々あります。

経営者として伝えたいことのみならず、社員の皆さんにも自分の所属する部署の方針を発表していただきます。

 

個人的に経営方針発表会で大事にしていることは、単に方針書を読み上げるのではなく、社員の皆さんを高揚させる、やる気にさせる、入社して良かったと感じていただくということです。

 

売上予算等も入っているのですが、数字目標を全面に押し出すのではなく、我々のやり方でお客様に喜んでいただき、成果を全社員でシェアしましょうという伝え方を心がけています。

 

1回や2回でビジョンや理念、哲学は伝わりませんが継続することで共感する社員が1名でも2名でも増えていけば、数年後には大きな力になります。

 

座学での教育も否定はしませんが、経営方針の発表を全社で行うことは最高の人材育成の場になります。

 

経営方針についてさらに詳しくお聞きになりたい場合は、お気軽にお問い合わせください。

 

 

2024.11.29

  • 経営理念

成功者は精神論を学ぶ

皆さん、こんにちは。フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。

 

今年は企業向けの研修を何度かさせていただきました。

 

私は普段でもお客様の研修でも、精神的な話をすることが多いです。

 

テクニック的な話や小手先の話も研修カリキュラムには盛り込んでいますが、とにかく精神的な話をよくします。

 

多くのビジネスマン特に経営者や管理職ではなく一般職の人は精神的な話を敬遠する傾向が強いです。

 

「そんな話よりも実務で役立つ話をしてほしい」という声もいただきます。

 

当然、企業向けの研修ですのでプロジェクトを進める上でのテクニックや注意点などもしっかりとお伝えするのですが、私は何をするにしても心構え、つまり健全な精神の上に知識や技術を積み上げていく必要があると信じているので、精神的な話がやや多くなります。

 

精神的な話とは具体的に、気遣いや目配り、心配りが組織で働く上では重要だということを事例を交えながらお伝えします。

 

また、個々人が夢や目標を持って、それを会社というプラットフォームを使って実現してほしいというというような話です。

 

雇用している側と雇用されている側というような対立構造ではなく、協調しながら成長していく体制こそが会社にとっても個人にとっても重要でメリットがあると考えています。

 

そのためには、どうしても気遣いや思いやり、助け合いの精神が不可欠なのです。

 

一方で、気遣いや思いやり、助け合いの精神というのは幼少期からの教育や家庭環境によって人格がほぼ形成されてしまう過程で身につくことなので会社でゼロから教えるのはとても難しいのが実態です。

 

そのため当社では面接時に、当社の仕事への理解度や処理能力なども確認しますが、当社が求める精神的な文化にマッチするのかを重視します。

 

人材不足が叫ばれて久しくなりますが、人数合わせのために間違った採用を行うと組織風土が大きく乱れて、人数が増えたのにも関わらず生産性が下がる、離職が増え結果的に人数が減るという事態に陥ります。

 

健全な精神がなければ、何を学んでも、何を実行しても真の意味の成功を掴み取ることはできません。

 

テクノロジーが発達し、テクニカルなことが重要視されがちですが、成功者は皆、健全な精神の基でビジネスを展開していることを肝に銘じましょう。

2024.07.08

  • 経営理念

継続力が組織の文化を形成する

こんにちは、中小企業診断士の木戸です。

組織文化とか社風と言う言葉を口にする、耳にすることは頻繁にあるものですが、実際には誰の目にも見えるものではなく、その場で感じるものです。
ですので、一概に良い社風、悪い社風とは言い切れず、その人にとって、その会社にとって、良い社風であるということです。

これまで、前職を合わせると数百社の企業様へ訪問させていただく中で、極端ではありますが、すごく丁寧な会社、挨拶も返してくれない会社などちょっと事務所に入っただけで雰囲気を感じ取れるものです。
組織文化を形成していく方法は様々なやり方がありますが、その中でも繰り返し、継続して実行し続けているかどうかが、文化形成に重要な要素です。

良い社風を作っていくためには、何が良いのかを明確にし、経営方針や年度計画に沿って、愚直に実行し続けなければなりません。途中、「間違っているのでは?」、「これ以上続けてもだめなのでは?」と疑問、不安に思うことがあったとしても辞めてはなりません、都合の良いようにやり方を変えても解釈を変えてもいけません。繰り返し、繰り返し、実行し続けることが重要です。

途中で辞めたり、決めたことを守り切らなかったり、都合の良いように解釈を変えることを続けていると「途中で辞める文化」、「決めたことを守らない文化」、「都合の良い解釈をする文化」が形成されます。
一度、出来た、出来てしまった文化を改善することは多大なエネルギーが必要であり、そのためにも初めに決めたことを愚直に継続して実行し続けることが組織文化を作るためには重要です。

抽象的な話にはなりましたが、組織文化の形成途中は多くの困難があり、絶対的に正しいやり方があるわけではないのですが、一度、良い社風が出来上がってしまうと同業他社がマネをしようとしても中々、追いつけるものではないく、強い組織的な優位性に直結します。

新しいことを取り入れているが上手く行かない、辛抱強く続けられていないなと思われることがあれば、外部専門家に相談してみてはいかがでしょうか。
誰かの伴走があるからこそ、継続力が高まることもあるものです。

中小企業診断士 木戸貴也

2024.05.27

  • 経営理念
  • 中期経営計画

企業を発展させるために

フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。

 

先日、弊社の競合にあたる会社(といっても当社よりはるかに規模は大きいのですが)が破綻したというニュースが流れてきました。

 

その会社は地元の金融機関や保険会社と連携し、事業を急激に拡大していましたので私も非常に驚きました。

 

破綻の要因は様々あるかと思いますし、内部事情は外からは分かりかねますので外部の人間がどうこう言うことは控えますが、ショックが半分、自社も引き締めなければという気持ちが半分です。

 

それにしても、事業を拡大していくのは本当に難しいとこのニュースからもつくづく感じました。

 

単に規模を拡大するだけでなく、「規模の拡大」「中身(人やサービス)の成長」「事業基盤の安定」と3つの要素をバランスよく追及していかなければ、長期間生き残ることはできないのですから、経営はまさに生き物です。

 

特に「人材」は最も重要な経営資源ですので、「人の成長なくして会社の成長なし」というのは私も身に染みています。

 

幹部の育成や人材育成を行う手段として研修や面談、人事考課の導入などテクニックとして取り組むべきことは無数にありますが、私は経営陣と膝を突き合わせ、経営方針や中期計画の策定に関与させることからはじめることが非常に効果的だと考えています。

 

会社の歴史、経営者の想い、今後向かうべき方向性などを真剣に語り合うことで愛社精神や貢献意欲が引き出されると思うのです。

 

中小零細企業は、2,3人の幹部が機能してくれれば簡単に飛躍することが可能ですので、その幹部を定照という意味でも経営方針書や中期計画を真剣に策定していただきたく思います。

 

私どももさらなる事業規模の拡大を目指すには「お客様に喜んでいただく」という商売の原理原則を忘れず、経営方針書を通じた人材育成に注力していきます。

 

突然の同業の経営破綻のニュースを機に、私もこれまで以上に一層気を引き締めて「規模の拡大」「中身の成長」「事業基盤の安定」のバランスが取れているか総点検を行います。