2024.07.24

  • MVV

ビジョンを構築するキッカケ

皆さん、こんにちは。フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。

 

先日、ある信用金庫さんでセミナーをさせていただきました。

 

テーマは新入社員の方を対象にした「決算書の読み方」です。

 

当然、貸借対照表や損益計算書の読み方をお伝えする時間なのですが、私はそれらの財務諸表は経営者の思考やスタンス、ビジネスに対する真剣度、経営者が金融機関をどのようにみているかが分かる書類であると伝えています。

 

教科書的な読み方ももちろん行いますが、金融機関の職員として

「何に着眼し、何を気づいてほしいか」

「何を経営者に求めるべきか」

をしっかりと伝えました。

 

最後のまとめの際には

 

「○○信用金庫さんは、知名度も低いし、地銀や大手信金と金利競争しても負けます。だから、金利や融資額で勝負をしてはならない。そこに至るまでのプロセスで差別化し勝負すべきである。経営者のパートナーになれるためのノウハウを蓄積し、金利が高くても選んでいただける信用金庫を目指してほしい。そのためには、勉強しなければならない。我々が大阪で一番経営支援ができる信用金庫になることを目指してほしい。」

 

と締めくくらせていただきました。

 

その私からのエールがよほど嬉しかったのか、翌日にメールで「リファイナンスやリスケ、経営改善のノウハウに関するセミナーをしてほしい」と次の依頼を受けました。

 

セミナーを通じて、コアコンピタンス(他社が追随できないほどの圧倒的な強み)を構築したい、今まで描くことができなかった理想の信用金庫像(ビジョン)を具現化したいと思っていただけたようです。

 

どの会社も、どの経営者もそうですが、現状に満足するのではなく高みを目指さなければならないと分かっているのですが、日々の業務や忙しさで将来像を設計する時間は多くはないと思います。

 

ですから、誰かに背中を押してもらうことや、キッカケを与えてもらうなど、心に火を灯してくれる存在がとても重要なのです。

眠っている欲求やエネルギーを自分で開放するのは難しいので、外部からの刺激やサポーターがそのキッカケを与えてくれることがあります。

 

今回のセミナーではその面でも少しお役に立つことができたのかなと感じています。

 

実際のところ、それがセミナーや外部コンサルタントを活用する大きなメリットではないでしょうか。

 

明日もセミナー講師をさせていただきます。

 

単にテーマの内容を淡々と伝えるのではなく心に灯がともるような、内容にしたいと思います。

2024.07.08

  • 経営理念

継続力が組織の文化を形成する

こんにちは、中小企業診断士の木戸です。

組織文化とか社風と言う言葉を口にする、耳にすることは頻繁にあるものですが、実際には誰の目にも見えるものではなく、その場で感じるものです。
ですので、一概に良い社風、悪い社風とは言い切れず、その人にとって、その会社にとって、良い社風であるということです。

これまで、前職を合わせると数百社の企業様へ訪問させていただく中で、極端ではありますが、すごく丁寧な会社、挨拶も返してくれない会社などちょっと事務所に入っただけで雰囲気を感じ取れるものです。
組織文化を形成していく方法は様々なやり方がありますが、その中でも繰り返し、継続して実行し続けているかどうかが、文化形成に重要な要素です。

良い社風を作っていくためには、何が良いのかを明確にし、経営方針や年度計画に沿って、愚直に実行し続けなければなりません。途中、「間違っているのでは?」、「これ以上続けてもだめなのでは?」と疑問、不安に思うことがあったとしても辞めてはなりません、都合の良いようにやり方を変えても解釈を変えてもいけません。繰り返し、繰り返し、実行し続けることが重要です。

途中で辞めたり、決めたことを守り切らなかったり、都合の良いように解釈を変えることを続けていると「途中で辞める文化」、「決めたことを守らない文化」、「都合の良い解釈をする文化」が形成されます。
一度、出来た、出来てしまった文化を改善することは多大なエネルギーが必要であり、そのためにも初めに決めたことを愚直に継続して実行し続けることが組織文化を作るためには重要です。

抽象的な話にはなりましたが、組織文化の形成途中は多くの困難があり、絶対的に正しいやり方があるわけではないのですが、一度、良い社風が出来上がってしまうと同業他社がマネをしようとしても中々、追いつけるものではないく、強い組織的な優位性に直結します。

新しいことを取り入れているが上手く行かない、辛抱強く続けられていないなと思われることがあれば、外部専門家に相談してみてはいかがでしょうか。
誰かの伴走があるからこそ、継続力が高まることもあるものです。

中小企業診断士 木戸貴也

2024.06.25

  • MVV
  • 経営方針
  • 会議の活性化

第2回 ビジョン会議の開催

皆さん、こんんちは。フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。

 

6/15(土)に弊社コンサルタントの全員でビジョン会議を行いました。

 

ビジョン会議は不定期開催で、新しいメンバーが増えた時、今後の方向性を再確認したい時、チーム内で会話が少ないなと感じた時に開催しております。

 

ビジョン会議では社長の私がファシリテーションを担当し、全員が話をするように工夫しています。

 

ビジョン会議は皆が主体的となって意見し、進むべき方向性を確認しなければ意味はありません。

 

会議で決まったビジョンや中期経営計画を達成するには

 

1.事業ポートフォリオ

2.個人の能力アップを基礎とした生産性の向上

 

の2点は欠かせない要素だと個人的に思っています。

 

ビジョン会議でもその2点については重点議題です。

 

1.事業ポートフォリオ

事業ポートフォリオとは「顧客を分散すること」「事業を分散すること」「役割を分散すること」「仕入れ先や外注先を分散すること」です。

 

私どものような経営コンサルティング業は仕入れ先や外注先がありませんので、それは考えなくても良いですが「顧客を分散すること」「事業を分散すること」「役割を分散すること」については、弊社も考える必要があります。

 

顧客、事業、役割を分散させるには「新規事業や新商品・新サービス」を開発することで解決するでしょう。

 

新しいお客様に新しい価値を提供するためには、社内リソースをフル活用しなければなりませんので、必然的に社員にも新しい役割が付与されます。

 

1社に依存する、1つの商品・サービスに依存する、特定の人間に業務が集中するということを回避することが事業ポートフォリオであり、ビジョンの達成に不可欠な要素です。

 

2.個人の能力アップを基礎とした生産性の向上

ポートフォリオをうまく組めたとしても、個人の能力アップを促進し、能力が高い人材で構成された組織が高い生産性を発揮していくことがビジョンの達成には重要です。

 

個人の能力を上げるためには、会社としての取り組みも必要ですが、その人が元来もっているマインドが最も影響されます。

 

ですから、採用面接では勉強好き、成長したいと素直に思える人材を見極めなければなりません。

 

また、生産性の向上という言葉は耳障りが良いので、すっと聞き流してしまいますが、生産性とはインプットに対してのアウトプットの割合です。

 

より少ない労力、より少ない人数で高いアウトプット(売上や利益など)を高めるという意味ですし、結局のところ算数(投入量に対しての成果物)とも言えますので、ドライな指標です。

 

 

「事業ポートフォリオ」と「個人の能力アップを基礎とした生産性の向上」をテーマにビジョン会議を開催し、ディスカッションや脳を刺激する質問、将来を楽しくイメージするための会話などが盛り込むと、この1日でも組織は活性化します。

 

日々の業務報告の会議も良いですが、不定期でも構わないので、将来を語り合うビジョン会議を開催してみましょう。

2024.06.03

  • ご案内

支援事例を更新しました

大阪府の企業様で、人事評価制度の策定をご支援いたしました。

今回はその事例に基づいて、人事評価制度策定支援のフローを支援事例としてご紹介しております。

支援事例はこちらから

2024.05.27

  • 経営理念
  • 中期経営計画

企業を発展させるために

フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。

 

先日、弊社の競合にあたる会社(といっても当社よりはるかに規模は大きいのですが)が破綻したというニュースが流れてきました。

 

その会社は地元の金融機関や保険会社と連携し、事業を急激に拡大していましたので私も非常に驚きました。

 

破綻の要因は様々あるかと思いますし、内部事情は外からは分かりかねますので外部の人間がどうこう言うことは控えますが、ショックが半分、自社も引き締めなければという気持ちが半分です。

 

それにしても、事業を拡大していくのは本当に難しいとこのニュースからもつくづく感じました。

 

単に規模を拡大するだけでなく、「規模の拡大」「中身(人やサービス)の成長」「事業基盤の安定」と3つの要素をバランスよく追及していかなければ、長期間生き残ることはできないのですから、経営はまさに生き物です。

 

特に「人材」は最も重要な経営資源ですので、「人の成長なくして会社の成長なし」というのは私も身に染みています。

 

幹部の育成や人材育成を行う手段として研修や面談、人事考課の導入などテクニックとして取り組むべきことは無数にありますが、私は経営陣と膝を突き合わせ、経営方針や中期計画の策定に関与させることからはじめることが非常に効果的だと考えています。

 

会社の歴史、経営者の想い、今後向かうべき方向性などを真剣に語り合うことで愛社精神や貢献意欲が引き出されると思うのです。

 

中小零細企業は、2,3人の幹部が機能してくれれば簡単に飛躍することが可能ですので、その幹部を定照という意味でも経営方針書や中期計画を真剣に策定していただきたく思います。

 

私どももさらなる事業規模の拡大を目指すには「お客様に喜んでいただく」という商売の原理原則を忘れず、経営方針書を通じた人材育成に注力していきます。

 

突然の同業の経営破綻のニュースを機に、私もこれまで以上に一層気を引き締めて「規模の拡大」「中身の成長」「事業基盤の安定」のバランスが取れているか総点検を行います。