ビジョンを構築するキッカケ

皆さん、こんにちは。フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。
先日、ある信用金庫さんでセミナーをさせていただきました。
テーマは新入社員の方を対象にした「決算書の読み方」です。
当然、貸借対照表や損益計算書の読み方をお伝えする時間なのですが、私はそれらの財務諸表は経営者の思考やスタンス、ビジネスに対する真剣度、経営者が金融機関をどのようにみているかが分かる書類であると伝えています。
教科書的な読み方ももちろん行いますが、金融機関の職員として
「何に着眼し、何を気づいてほしいか」
「何を経営者に求めるべきか」
をしっかりと伝えました。
最後のまとめの際には
「○○信用金庫さんは、知名度も低いし、地銀や大手信金と金利競争しても負けます。だから、金利や融資額で勝負をしてはならない。そこに至るまでのプロセスで差別化し勝負すべきである。経営者のパートナーになれるためのノウハウを蓄積し、金利が高くても選んでいただける信用金庫を目指してほしい。そのためには、勉強しなければならない。我々が大阪で一番経営支援ができる信用金庫になることを目指してほしい。」
と締めくくらせていただきました。
その私からのエールがよほど嬉しかったのか、翌日にメールで「リファイナンスやリスケ、経営改善のノウハウに関するセミナーをしてほしい」と次の依頼を受けました。
セミナーを通じて、コアコンピタンス(他社が追随できないほどの圧倒的な強み)を構築したい、今まで描くことができなかった理想の信用金庫像(ビジョン)を具現化したいと思っていただけたようです。
どの会社も、どの経営者もそうですが、現状に満足するのではなく高みを目指さなければならないと分かっているのですが、日々の業務や忙しさで将来像を設計する時間は多くはないと思います。
ですから、誰かに背中を押してもらうことや、キッカケを与えてもらうなど、心に火を灯してくれる存在がとても重要なのです。
眠っている欲求やエネルギーを自分で開放するのは難しいので、外部からの刺激やサポーターがそのキッカケを与えてくれることがあります。
今回のセミナーではその面でも少しお役に立つことができたのかなと感じています。
実際のところ、それがセミナーや外部コンサルタントを活用する大きなメリットではないでしょうか。
明日もセミナー講師をさせていただきます。
単にテーマの内容を淡々と伝えるのではなく心に灯がともるような、内容にしたいと思います。