組織が停滞していると感じたら、経営者がまず取り組むべきこと

皆さん、こんにちは。
フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。
会社を経営していると、どんなに順調に見えていたとしても、「何かが止まっている」「空気が重い」と感じる瞬間があります。
それは売上の伸び悩みかもしれませんし、社員の活気のなさかもしれません。こうした“組織の停滞”は、じわじわと企業力を奪っていきます。
では、経営者としてその兆候を感じたとき、何をすべきなのでしょうか?今日は、その打開策について考えてみたいと思います。
1. 「なぜ停滞しているのか」を冷静に見極める
まず大切なのは、「停滞の原因」を感情ではなく事実で捉えることです。
感覚的に「うまくいっていない」と感じたときほど、一歩引いて状況を俯瞰することが求められます。
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売上・利益の推移を数値で見る
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離職率や社員アンケートなどの内部データを確認
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顧客の声や市場の変化も再確認
こうした情報から、表面的な現象ではなく“根本原因”に迫りましょう。
2. 「社員の声」を徹底的に聴く
停滞している組織には、現場に何かしらの“サイン”が出ていることが多いです。
それを見逃さないためにも、社員との対話が不可欠です。
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定期的な1on1ミーティングの実施
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部署横断的な座談会やアンケート
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経営者自らの「雑談力」も有効
意外なところから、目から鱗の意見が出ることも。ポイントは「聞く姿勢」に本気であることです。
3. 小さな成功体験を“再起動スイッチ”に
一気に改革しようとしても、組織は急に変わりません。むしろ、現場が“やらされ感”を抱いてしまうと逆効果。
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成果が出そうな小さな改善プロジェクトを始める
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成功をみんなで共有し、承認と称賛を惜しまない
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一歩ずつ「できるかも」という自信を積み上げていく
「小さな成功」は、大きなモチベーションの原動力になります。
4. ビジョンを“再定義”する
組織が停滞しているとき、多くの場合「どこに向かっているか」が曖昧になっています。
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現在のビジョンや目標が、社員に共有されているか?
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ビジョンが“今の時代”に合っているか?
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経営者自身がそのビジョンにワクワクしているか?
この問い直しこそ、再スタートの核心です。共感を呼ぶビジョンは、組織を再び前進させます。
5. 経営者自身の「アップデート」を怠らない
そして最後に最も大切なのは、経営者自身の姿勢です。
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新しい価値観やテクノロジーに触れる
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外部の経営者やコンサルタントと情報交換をする
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自分の思考を定期的に“リセット”する
私自身も経営コンサルティング会社の経営者でありながら、組織の活性化が十分にできていない時はあります。
そうした時はセミナーや本で学んだことを振り返って、言葉として発信したり、行動に移していく事を意識しています。
経営者や上級職が変われば、組織は自然と動き出しますからね。
それではまた次回です。