経営者はビジョンを言語化する

こんにちは、中小企業診断士の木戸です。
共通の目標に対し、協働意欲を引き出すためにはコミュニケーションが必要であり、コミュニケーションに
言語化は欠かせません。経営者(トップ)、管理職(リーダー)、一般職(メンバー)はそれぞれ、組織内の
役割や立場によって、言語化すべき対象が異なります。
具体的には、『経営者(トップ)はビジョンを言語化する』、『管理職(リーダー)はアクションを言語化する』、
『一般職(メンバー)は日々のコミュニケーションを言語化する』ことが重要です。
【経営者は、ビジョンを言語化する】
数値目標だけでなく、ビジョンを言語化し、会社が目指す方向性を示すこと。数字が意味・目的を超えることはありません。売上や利益などの数値目標にどれだけ意味づけをできるかが重要。例えば、営業利益率20%を目標とするとき、「なぜ20%の利益率が必要なのか。業績変動リスクへの対応や借入金の返済、高自己資本比率による安定経営、昇給や賞与の財源が必要など20%と言う数値に意味・目的を持たせなければなりません。」
【リーダーは、メンバーが行うアクションを言語化する】
ビジョンを達成するために必要なアクションを具体化し、メンバーに伝わりやすく言語化すること。アクションは、可能な限り数値化した目標(数値化が難しければ、目指す状態)、完了する期日、チェックをいれるタイミング、進捗状況や現在の状態、挽回策や修正目標の検討、責任者を明確にする。
【メンバーは、日々のコミュニケーションを言語化する】
アクションの実行、進捗、結果や自分の思考や主張を相手に伝わりやすい言葉で明確にまとめること、会話・メール・電話・チャットで意思を伝える。正確さ、わかりやすさ、親しさが大切。どう(How)ではなく、何(What)を重視する。事実と解釈を混同しない。悪いことこと早く伝える。
経営方針や中期計画、年度方針など、作成して終わり、発表して終わりになっている会社もありますが、
せっかく良いものを作ったのであれば、必ず達成できるように“言語化”に取り組んでみましょう。
中小企業診断士 木戸貴也