企業を発展させるために

フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。
先日、弊社の競合にあたる会社(といっても当社よりはるかに規模は大きいのですが)が破綻したというニュースが流れてきました。
その会社は地元の金融機関や保険会社と連携し、事業を急激に拡大していましたので私も非常に驚きました。
破綻の要因は様々あるかと思いますし、内部事情は外からは分かりかねますので外部の人間がどうこう言うことは控えますが、ショックが半分、自社も引き締めなければという気持ちが半分です。
それにしても、事業を拡大していくのは本当に難しいとこのニュースからもつくづく感じました。
単に規模を拡大するだけでなく、「規模の拡大」「中身(人やサービス)の成長」「事業基盤の安定」と3つの要素をバランスよく追及していかなければ、長期間生き残ることはできないのですから、経営はまさに生き物です。
特に「人材」は最も重要な経営資源ですので、「人の成長なくして会社の成長なし」というのは私も身に染みています。
幹部の育成や人材育成を行う手段として研修や面談、人事考課の導入などテクニックとして取り組むべきことは無数にありますが、私は経営陣と膝を突き合わせ、経営方針や中期計画の策定に関与させることからはじめることが非常に効果的だと考えています。
会社の歴史、経営者の想い、今後向かうべき方向性などを真剣に語り合うことで愛社精神や貢献意欲が引き出されると思うのです。
中小零細企業は、2,3人の幹部が機能してくれれば簡単に飛躍することが可能ですので、その幹部を定照という意味でも経営方針書や中期計画を真剣に策定していただきたく思います。
私どももさらなる事業規模の拡大を目指すには「お客様に喜んでいただく」という商売の原理原則を忘れず、経営方針書を通じた人材育成に注力していきます。
突然の同業の経営破綻のニュースを機に、私もこれまで以上に一層気を引き締めて「規模の拡大」「中身の成長」「事業基盤の安定」のバランスが取れているか総点検を行います。